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オークションレポート

2019.04.26

会場:   マレットジャパン(マレットジャパン オークションハウス)

セール:  SALE 2018.2.28

日時:   平成31年2月28日(金曜日)15:00~

 

落札総額:  101,910,000円(手数料含まず)

落札率:    66.9%

作品数:    落札266点、不落札88点

 

今回は2月28日(金)に開催されたマレットジャパンのアートオークションについてレポートする。マレットジャパンは主に国内外の近現代アートを取り扱うオークションハウスである。

 

今回は国内作家作品131点、海外作家作品135点、合計266点がセールにかけられ、その内訳は 絵画作品(油彩・水彩)90点、版画作品(写真含)168点、立体彫刻その他8点となっている。

 

出来高は、落札総額1億191万円(落札手数料含まず) 落札率66.9%だった。

昨年12月に同会場にて行われた前回のオークションと比較すると出品数が31点増加し、見応えのあるオークションとなった。

 

今回は、1989年に文化勲章を受章し、昭和から平成の時代に先進的な日本画で高い評価を確立している片岡球子の作品に注目する。

出品されたのは、「富士に献花(ひまわり)」「花:「めでたき富士」より」の2作品。いずれも、「富士」という、作家の代表的なモチーフのリトグラフ作品である。人物画を多く描いていた片岡は、1960年頃より、火山に興味を持ち、日本各地の火山を訪れて、山をモチーフにした〈火山〉シリーズを発表している。1964年には、富士山のスケッチを開始し、その後40年以上に渡り、富士山を描き続け、〈富士〉シリーズの版画制作点数は100点を超える。今回の2作品は、その後期に制作されたものである。
「富士に献花(ひまわり)」のオークション結果は、落札予想価格60~80万円に対し上値の1.4倍の115万円で落札された。2014年以降の国内オークションに出品された類似作品60点を抽出分析したACF美術品パフォーマンス指標を見てみると、上下動はあるものの、2014年の落札平均価格が約735万円に対し、2019年には約120万円にまで上昇している。2018年を除いては、常に落札上限平均を超える落札価格平均で推移しており、安定したパフォーマンスであることがうかがえる。2019年に入り、落札価格に高い上昇を見せているが、一過性のものか否か、今後の動向も注視していきたい。

※アート・コンサルティング・ファーム提供 ⇒リポートはこちら

 

次回のマレットオークションは2019年5月16日 (木)15時~マレットジャパンオークションハウスでの開催を予定しております。

※開催日時は事前の告知なしに変更になる場合がございます。

【お問い合わせ先】

株式会社マレットジャパン

〒135-0016東京都江東区東陽3-22-6 東陽町AXISビル1F

TEL:03-5635-1777  FAX:03-5635-1778  E-mail:info@mallet.co.jp

1904ACF美術品パフォーマンス指数_修正

 

1904ACF美術品時価指数_修正

2019.03.22

 

会場:   SBI ART AUCTION

セール:  MODERN AND CONTEMPORARY ART

日時:   平成31年2月2日(土曜日) 13:00~

 

落札総額: 495,431,500円(落札手数料含む)

落札率:   88.5%

作品数:   落札368、不落札48

 

今回は2月2日に(土)に開催されたSBI ART AUCTION(SBIアートオークション)の中で

高松次郎(1936~98)についてレポートする。

人物の影を描いた作品で知られ、近年は欧米でも評価が高まっている高松次郎。

赤瀬川原平、中西夏之と前衛芸術グループ「ハイレッド・センター」を結成し、街頭ハプニングなど反芸術的な活動を展開した。1964年頃から、画面に人間の影だけを描き、実在物と虚像のあり方を問いかける「影」シリーズを開始、代表作となった。その後、42年頃から立体作品によって視覚として感じられる遠近感と遠近法との差異を提示しようとした「遠近法」シリーズ、70年頃からは木、鉄、布、紐など、さまざまな物質を組み合わせ、構成する「複合体」シリーズを発表している。

 

今回のセールで高松次郎の作品は4点(版画3点、絵画作品1点)出品されており、

「バラの影」は予想落札価格8万円~14万円のところ17万2500円(税抜き、以下同)、「遠近法のマラソン」は予想落札価格12万円~24万円のところ21万8500円、「遠近法のベンチ」は想落札価格12万円~24万円のところ18万4000円で落札された。そして油彩作品である「影 №1418 」は予想落札価格1,000万円~1,500万円のところ1092万5000円で落札された。

 

高松次郎の油絵作品(影シリーズ)の最近の5年間の指標(ACF美術品時価指数)をみてみると、2014年以降、相場が上昇しているのがわかる。2016年は「影№1319」が落札予想価格上限の3.5倍で落札された特殊事例があり、落札価格も2017年まで予想落札価格上限を越えて2018年も上限付近で推移しており、安定した人気銘柄であることがわかる。

※アート・コンサルティング・ファーム提供 ⇒リポートはこちら

 

次回SBIアートオークションは

2019年4月26日 金曜日 17:00~

2019年4月27日 土曜日 13:00~

~代官山ヒルサイドフォーラム

※開催日時、出品作品は事前の告知なしで変更になる可能性があります。

 

【お問い合わせ先】

SBIアートオークション株式会社

〒135-0063 江東区有明3-6-11 TFTビル東館7階

TEL:03-3527-6692 FAX:03-3529-0777  Email:artauction@sbigroup.co.jp

担当:加賀美、塚田

 

190307ACF美術品パフォーマンス指数

 

190307ACF美術品時価指数

2019.02.26

会場:   Shinwa Auction

セール:  近代美術/近代美術PartⅡ

日時:   平成31年1月26日(土曜日) 15:00~

 

落札総額: 264,945,000円(落札手数料含まず)

落札率:   87.54%

作品数:   落札253点、不落札36点

 

今回は、猫のモチーフが人気で、2017年12月から2018年3月にかけて東京国立近代美術館で開催された「没後40年 熊谷守一 生きるよろこび」展でも大々的に紹介された熊谷守一の作品を紹介する。

Shinwa Auctionの特徴としては国内外のすべてのジャンルの作品が出品されているが、特に日本画、洋画については力を入れており、良質な作品が多数出品されているオークションハウスである。

 

熊谷守一(1880-1977)は、生涯金儲けや商売などに縁がなく、生き物や植物、何気ない身のまわりの生命のある身近なものを見つめて描き続けた画家で、画壇の仙人とも呼ばれた。

作風は、モチーフを極限にまで単純化した「熊谷様式」、明確な輪郭線により知られている。

 

今回のセールに出品された熊谷の油彩作品「ひまわり」は、くっきりと描かれた輪郭線でかたどられ、大胆に単純化された3輪の生き生きとしたひまわりのモチーフの、作家の典型的な特徴が見てとれる良品である。

落札予想価格は、1,000万円~1,800万円と設定され、中値に近い1,300万円で落札された。

最近5年間の熊谷守一の油彩作品の指標を見てみると、多くの日本洋画の作家銘柄の作品が下落傾向にある中で、時価ベースでも上昇トレンドが見られる。また、パフォーマンス指標を参照しても、落札価格が落札予想価格上限を超えることもあり、日本の美術品市場での熊谷銘柄の人気度の強さがうかがい知れる。

 

Shinwa Auctionの近代美術/近代美術PartⅡ 次回は3月23日 土曜日の開催予定となります。

Shinwa Auction HP https://www.shinwa-auction.com/

 

190214ACF美術品パフォーマンス指標

 

190214ACF美術品時価指数

2019.01.30

会場:   マレットジャパン(マレットジャパン オークションハウス)

セール:  SALE 2018.12.7

日時:   平成30年12月7日(金曜日)15:00~

 

落札総額:  136,855,000円(手数料含まず)

落札率:    75.3%

作品数:    落札177点、不落札58点

 

今回は12月7日(金)に開催されたマレットジャパンのアートオークションについてレポートする。マレットジャパンは主に国内外の近現代アートを取り扱うオークションハウスである。

 

今回は国内作家作品139点、海外作家作品95点、その他1点 合計235点がセールにかけられその内訳は 絵画作品(油彩・水彩)124点、版画作品(写真含)102点、立体彫刻その他9点となっている。

 

出来高は落札総額1億3685万5千円(落札手数料含まず)、落札率75.3%であり昨年9月に同会場にて行われた前回のオークションと比較すると出品数で30点増加し、落札総額も5102万円増加している。

 

マレットジャパンの特徴としては近現代の中堅作家作品にフォーカスをあて、まとまった点数で出品されることが多い。今回はギャラリー島田コレクションと題し、神戸のギャラリー島田より出品された46点の作品を特集している。元永定正、浮田要三、堀尾貞治、松谷武判といった具体美術協会メンバーの作品や、関西出身の津高和一の作品が出品されていた。

目立ったところでは松谷武判の27.0×35.0cm、キャンバスにボンドと鉛筆で2002年に制作された作品「波動9-1」が落札予想価格80~120万円のところ、120万円で落札。元永定正の1990年制作、60.8×73.0cmのキャンバスにアクリルで制作された作品「ぴんくとぶるうはながれてる」は落札予想価格200~300万円のところ270万円で落札。津高和一の作品は7点出品され、内6点が落札されていた。戦後現代美術をけん引してきた作家たちの評価が安定して高値で落札されていることが伺える。

 

若手作家の中で、ここ2~3年で評価が大きく上がってきているロッカクアヤコの作品も6点(内油彩作品5点)が出品されていた。油彩作品の落札結果を見てみると

・2008年制作 ダンボール・アクリル(67.8×100.0cm)「無題」

落札予想価格150~250万円 落札価格360万円

 

・2014年制作 ダンボール・アクリル(67.0×47.0cm)「無題」

落札予想価格 150~250万円 落札価格340万円

 

・2008年制作 ダンボール・アクリル(33.5×87.0cm)「作品」

落札予想価格 150~200万円 落札価格310万円

 

・2007年制作 ダンボール・アクリル(55.0×35.0cm)「anger」

落札予想価格 100~150万円 落札予想価格200万円

 

・2007年制作 キャンバス・アクリル(91.0×72.7cm)「無題」

落札予想価格300~500万円 落札価格700万円

 

となっている。すべての作品が落札予想価格上限を大きく超えての落札となっている。この流れはおよそ2年前から続いており、どこまで相場上昇を続けていくのか注目される。

 

今回のマレットオークションで注目したいのが昭和を代表する洋画家、香月泰男の作品である。香月は戦後シベリアに抑留され、収容所で強制労働に従事した。この原体験が、その後の作品制作の主題・背景となっており、1969年「シベリア・シリーズ」で第1回日本芸術大賞を受賞している。

今回のオークションに出品されたのは45.5×27.0cmのキャンバスに油彩の作品「トレド」である。香月は1956年秋ごろヨーロッパに旅行に出かけ、その風景や建物を主題にした作品を残しており、今回出品された作品も、年記はないが、そういった作品の一連の作品として考えられる。

「トレド」のオークション結果は、落札予想価格70~100万円に対し上値の1.8倍の180万円で落札された。このシリーズの作品が市場に出ることが珍しいという点も、高額での落札の一つの要因になったのかもしれない。香月の作品は、そのほとんどが国内オークション市場のみでの出品ではあるが、2014年以降の国内オークションに出品された68点を分析したACF美術品パフォーマンス指標を見てみると、上下動はあるものの、2014年から2018年にかけて、右肩上がりに推移している。2014年の香月作品油彩画全体の落札平均価格が約248万円に対し、2018年には約620万円にまで上昇している。各年の落札価格も平均も、落札予想価格上限平均付近か、それを超えており、香月作品のパフォーマンスの高さを証明している。海外からの日本人作家へのオファーの増加傾向も高パフォーマンスの一因かもしれない。今年、没後45年を迎える中、美術品市場での再評価が進む香月泰男。今後もこの状況が続いていくのか注視していきたい。

 

 

次回のマレットオークションは2019年2月28日 15時~マレットジャパンオークションハウスでの開催を予定しております。

※開催日時は事前の告知なしに変更になる場合がございます。

【お問い合わせ先】

株式会社マレットジャパン

〒135-0016東京都江東区東陽3-22-6 東陽町AXISビル1F

TEL:03-5635-1777  FAX:03-5635-1778  E-mail:info@mallet.co.jp

 

香月泰男 ACFパフォーマンス指標190122

 

香月泰男 ACF美術品時価指数190122

 

2018.12.26

会場:          SBIアートオークション(原宿オークション The Flat)

セール:        Harajuku Auction: Pop-life/Pop-ism

日時:          平成30年11月3日(土曜日) 17:00~

 

落札総額:   367,356,000円 (Premium込み)

落札率:     87.8%

作品数:     落札137点、不落札19点

 

今回は、前回のレポートでお伝えしたSBIオークションの翌週に、2週にわたり同オークションで開催された後編セールとして、原宿で開催されたオークション「Harajuku Auction: Pop-life/pop-ism」についてレポートする。

SBIオークションは現代アートを取り扱うオークションハウスであるが、今回はグラフィティ・アートからデザイン、ポップ・アートも含めたライフスタイルとしてのアートを特集したオークション開催となっており、大変注目を集めた。会場は、用意された1階フロアーは満席で、会場2階、また外にまで人があふれ盛況な中でのオークション開催となっていた。

 

今回は国内作家作品36点、海外作家作品120点の合計156点がセールにかけられ、その内訳は絵画作品(写真等含む)121点、立体彫刻作品その他(グッズ等も含む)35点となっている。

 

出来高は、落札総額が367,356,000円(落札手数料15%含む)、落札率は87.8%であり、前週に開催された同オークション時より3%ほど上回っている。平均落札単価は前週開催時より、67万円アップのおよそ268万1000円となり、良品や注目作品の出品が多かったことをうかがわせる。また出品落札予想価格の上限を超えて落札された作品は全体の66.4%にのぼり、前週開催時の36.0%を大きく上回っている。また、落札価格総額は落札予想価格上値の総額に対し158.2%という好結果を残した。

これらの数字を見てみると、今回、新たな試みとして開催されたSBIオークションの「原宿オークション」は成功に終わったとみてよいだろう。

 

今回のセールで印象的だったのが、オープニングから前半にかけて、新鋭の作家たちの作品が出品され、予想を超える高値で落札されていたことだ。

 

オープニングには福岡を拠点に活動するイラストレーターKyneの作品3点出品された。Kyneの作品はオークション市場にはほとんど出品されたことがない。主なモチーフはモノクロの女性の肖像画で、大手企業の広告に使用されたり、アパレルメーカーとのコラボ、CDジャケット等を多く手掛けたりしている。また、都内などの繁華街の電柱や街頭ポール、壁面にステッカーが多数貼られていたりもする。

2017年制作、H116.5×W91.0、キャンバスにアクリルの作品「Untitled」は落札予想価格40~60万円に対し506万円で落札。2013年制作、H23.5×W23.5cm、木製ボードにアクリルの作品「Work」は落札予想価格10~15万円のところ126万5千円で落札。2017年制作、H40.6×W30.3cmの、Kyneと山口 歴のコラボ作品「”STAY GOLD”LIMITED100」については落札予想価格5~15万円のところ120万7500円で落札された。どの作品も会場からのビットが多く入り、かなり白熱した様相であった。どの作品も、予想をはるかに超える高値での落札となったが、今後オークション市場にも出品されると予想される中で今後の値動きに注目したい。

 

スケートボードデッキの廃材を使いオブジェ制作を行っている彫刻家のHaroshi。近年ではニューヨーク、ロサンゼルス、ロンドンでも個展を開くなど注目を浴びている。そのHaroshiの作品が3点出品された。2010年制作のD10.3×H8.0×W8.0の作品「Apple」が落札予想価格50~80万円のところ253万円で落札。2009年制作のD30.5×H20.1×W16.0cm、HaroshiとT9Gのコラボ作品「CAT」は80~150万円の落札予想価格に対し287万5千円で落札。2010年制作、D24.5×H13.5×W13.0cmの作品「SCREMING LEFT HAND」は落札予想価格80~150万円のところ391万円で落札された。今までオークション市場に出品がほとんど無い彼の作品だが、Kyne同様に会場からの多くのビットが入り盛り上がりを見せていた。この作家の作品も今後のオークション市場での動向が大変気になるところだ。

 

過去の当オークションレポートでも紹介した五木田智央の作品も5点出品され注目を浴びていた。2008年制作のともにH60.5×W45.7cmのピグメントプリントの版画作品「Uncovering method」「Weight sensation」の2点組は落札予想価格60~90万円に対し322万円で落札。2016年制作の、ともにH55.5×W46.0cmのステンシルパルプペインティング、ポショワールの版画作品「The Madmen#1」「Dance Party」の2点組は、落札予想価格100~180万円のところ391万円で落札。2007年制作、H41.2×W32.0cmの紙にアクリル、グアッシュの作品「I’m pooped」は落札予想価格80~120万円に対し201万2500円で落札。2007年制作のH41.2×W32.0cm,紙にアクリル、グアッシュの作品「Double Negative」は、落札予想価格80~120万円のところ207万円で落札。2009年制作の194.0×162.0cm、キャンバスにアクリルの大型作品「Stable Mates」は落札予想価格600~900万円のところ1552万5千円で落札。出品されたすべての作品が落札予想価格上限を大きく超える落札価格となっていて、評価が上がっていることを裏付ける結果となっていた。

 

今回のセールに出品された作品の中からピックアップしたいのがイギリスの作家、Banksyだ。ストリートアートをゲリラ的に描くという手法からか、プロフィールを明かさない、謎の多い作家である。作風は政治的なメッセージ色が強く、多くの作品が街中の壁面に描かれている。また、有名美術館に勝手に作品を展示するなどもしており「芸術テロリスト」とも呼ばれている。

そんなBanksyの作品が、今回のセールでシルクスクリーン版画6点が出品された。

2003年制作、H35.0×W100.0cm(シートサイズ)「Weston Super mare」は落札予想価格80~120万円のところ111万5500円で落札。2004年制作、H69.5×W49.5cm(シートサイズ)の「Toxic Mary」は落札予想価格70~120万円のところ161万円で落札。2005年制作のH50.0×W35.0cmの「Soup Can」は落札予想価格80~120万円のところ264万5千円で落札。2005年制作、H45×W64.7cmの「Jack and jill(Police kids)は落札予想価格150~250万円のところ345万円で落札。2003年制作、H67.3×W46.9cmの「Happy Chopper」は、落札予想価格250~350万円に対し747万5000円で落札。2006年制作、H48.0×W68.0cmの「Grannies」は落札予想価格60~90万円に対し212万7500円で落札された。出品6点中5点が落札予想価格上値を大きく超えての落札であり、うち3点が落札予想価格上値の2倍以上での落札となった。

2006年制作の「Grannies」を例に指標(ACF 美術品パフォーマンス指標)を見てみる。この「Grannies」にはエディション500部制作と150部制作の2種類があるが、今回出品されていたのは500部制作の作品である。

この作品の過去5年間の値動きを見てみると、2014年から2016年については、およそ50万円前後の落札価格で横ばいに推移しているが、2017年以降は上昇傾向となり、そのトレンドが2018年も継続したことになる。落札価格中央値(ACF 美術品時価指数)でみると、この2年間で約2倍に上昇しているのが見て取れる。Banksyは2017年に世界一眺めの悪いホテルをパレスチナ側分断壁の前でオープンし注目され、2018そうした話題性も、少なからず最近2年間の落札価格、相場動向に影響したとみてもいいだろう。注目を浴びることで評価が上がった例だが、話題性からの相場上昇トレンドがどこまで続いていくか、今後も注視していきたい。

 

 

次回SBIアートオークションは

2019年2月2日 土曜日 13:00~

代官山ヒルサイドフォーラム

※開催日時、出品作品は事前の告知なしで変更になる可能性があります。

 

【お問い合わせ先】

SBIアートオークション株式会社

〒135-0063 江東区有明3-6-11 TFTビル東館7階

TEL:03-3527-6692 FAX:03-3529-0777  Email:artauction@sbigroup.co.jp

担当:加賀美、塚田

 

Banksy パフォーマンス指標181217

 

Banksy 美術品時価指数181217

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