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オークションレポート

2019.06.27
【5/16】マレットジャパン(マレットジャパン オークションハウス)

会場:  マレットジャパン(マレットジャパン オークションハウス)
セール:  SALE 2019.5.16
日時:  2019年5月16日(木曜日)15:00~

落札総額:  136,160,000円(手数料含まず)
落札率:    72.8%
作品数:    落札169点、不落札63点

今回は5月16日(木)に開催されたマレットジャパンのアートオークションについてレポートする。マレットジャパンは、美術品売買の「健全性・効率性・安定性」を基に、市場性が高い国内外の美術品を取り扱うオークションハウスである。

今回は国内作家作品 116点、海外作家作品116点、合計232点がセールにかけられ、その内訳は 絵画作品(油彩・水彩)88点、版画作品(写真含)122点、立体・彫刻・その他22点となっている。
出来高は、落札総額1億3,616万円(落札手数料含まず)、 落札率72.8%だった。

藤田嗣治が好んで描いていたモチーフが墨で描かれた作品「猫と少女」が予想価格500~600万円のところ960万円で落札され、今回のオークションでは最高額での落札となった。
次いで、オークションカタログの表紙を飾った桂ゆきの油彩、紙と紐によるコラージュの作品「千本足」800万円、篠田桃紅の銀地紙本、墨、彩色による作品「無題」780万円、ディヴィット・ホックニーのリトグラフ作品「ホテル・アカトラン、第2日<ムーヴィング・フォーカス>」720万円が高額落札作品となる。この3作品は、いずれも長辺180cm以上の作品で大型作品の積極的な落札が目立った。

今回は、ニューズウィーク日本版「世界が尊敬する日本人100人」(2005年)にも選出されたこともあり、国内外で注目の集まる篠田桃紅にスポットを当てる。
篠田桃紅は1913年・大正2年生まれで、106歳を迎えた現在も活躍する女性芸術家である。幼少の頃から書に親しみ、その道を極めた書家であったが、文字の概念から離れ、水墨による抽象画(墨象)というスタイルを確立し、独自の表現で数多くの作品を発表している。

出品されたのは、高額落札で挙げたオリジナル作品「無題」と「Reminiscence」を含む版画作品3点(内、2作品は2点セットで出品)である。
「Reminiscence」は、1990年に制作されたリトグラフの作品で、落札予想価格15~20万円に対し、上値の1.85倍の37万円で落札された。
2014年以降の国内オークションに出品された類似作品を抽出分析したACF美術品パフォーマンス指標を見てみると、落札価格平均は、落札予想下限平均を下回ることはなく推移していることがわかる。2017年には全体的に低調傾向にあるが、翌2018年にはすぐに上昇を見せており、その数値は落札予想上限平均を上回る好調なものである。今回の各出品作品も落札予想上値1.4~1.85倍で落札されており、パフォーマンス上昇への明るい材料となっている。持続的な安定を実現できるか注目される。

次回のマレットオークションは2019年7月19日 (金)15時~
マレットジャパンオークションハウスでの開催を予定しております。
※開催日時は事前の告知なしに変更になる場合がございます。
【お問い合わせ先】
株式会社マレットジャパン
〒135-0016東京都江東区東陽3-22-6 東陽町AXISビル1F
TEL:03-5635-1777 FAX:03-5635-1778  E-mail:info@mallet.co.jp

 

 

1906ACF美術品パフォーマンス指数

 

1906ACF美術品時価指数

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