セール: 第79回 SBIアートオークション LIVE STREAM
日 時: 2026年4月10日(金)12:00~ ・ 11日(土)12:00~
会 場: オンライン
落札総額: 224,491,500円(落札手数料含む)
落札率: 88.6%
作品数: 536点(落札475点、不落札61点)
SBIアートオークションは、4月10日(土)・11日(日)の2日間にわたりオンラインセールを開催した。セールには、現代のアートシーンを彩る作家たちの作品が536点出品され、オンラインながら熱気ある競りが展開された。最終的な総落札額は2億2449万1500円(落札手数料を含む・以下同)、落札率は88.6%に達し、良好な結果を収めた。
10日は、版画などのマルチプルを中心に中価格帯の作品が幅広い層から支持され、オンラインならではの厚い需要が確認された。村上隆、KAWS、空山基、花井祐介などの現代ポップ系の作家に加え、植田正治、森山大道、杉本博司などの写真作品も堅調に推移した。また、高額帯(100〜200万円以上)でも競り上がりが多く、単日の落札総額は5280万8000円、落札率は90.9%と活発な取引が見られた。
一方、11日は小松美羽、永井博、ロッカクアヤコなどのペインティング作品が高額で競り上がり、1点ごとのインパクトが大きい結果となった。単日の落札総額は、1億7168万3500円、落札率は86.3%を記録し、10日とは異なる市場の力強さが示された。
2日目に出品されたLOT.325小松美羽の初期作の《酔いどれ》(エッチング、29.4×23.8㎝、Ed.7)は、今回のセール全体の最高落札額を記録し、2日間を通じて最も大きな競り上がりを見せた。落札価格は、落札予想価格40~70万円に対し、上限の約52倍となる3680万円に達した。エディション数の少なさや初期作の重要性が評価され、複数の入札者が競り合ったとみられる。版画作品でありながら絵画作品に匹敵する価格形成となり、小松美羽の市場人気の高さを改めて感じさせる結果となった。
今回は、ロッカクアヤコ(ろっかく・あやこ、1982~)にスポットを当ててレポートする。ロッカクは、鮮やかな色彩と即興性の高い筆致、そして少女像を中心としたモチーフによって国際的に知られる現代アートの作家である。筆を使わず”素手で描く”という独自の制作方法を特徴とし、その身体性を伴う表現が強い存在感を放っている。大型キャンバスや段ボール、版画など多様なメディアを手がけ、国内外で高い評価を得ている。
本セールでは、2日目に計7点の作品が出品された。大型キャンバスから段ボール作品、版画作品まで幅広い技法が含まれ、いずれの作品も幅広い層からの関心を集めた。すべての作品が予想を上回る価格で落札され、ロッカクが市場で高い評価を維持していることがうかがえる。中でもLOT.328《Untitled》(アクリル・キャンバス、130.5×190.0㎝)は2300万円で落札され、先のLOT.325小松美羽の作品に次ぐ本セール内での高額落札となり、存在感を示した。
LOT.331《無題 2》(各40.0×28.0㎝、Ed.100) は、ロッカク特有の大きな瞳の少女と鮮やか色彩が画面全体に広がる、3枚続で構成された木版画である。本作の動向をACF美術品パフォーマンス指標から読み解く。
落札価格は2023年をピークに調整局面へ入ったものの、毎年150〜200万円前後で推移しており、大きな値動きは見られない。予想価格帯は年により100〜250万円の間で上下している。2024年と2026年に落札価格が上限を上回ったのは、予想価格が低めに設定されたことによるもので、需要の急な高まりを示すものではない。こうした動きを踏まえると、本作の現在の相場はおおむね150〜200万円程度に落ち着いていると言えよう。本セールでも落札予想価格100~150万円に対し201万2500円で落札されており、この価格帯が本作の安定した評価を裏付ける結果となった。今後の出品状況や展示活動を通じて、相場がどのように推移していくのか注視していきたい。
●次回のSBIアートオークション開催予定●
第81回 SBIアートオークション
A Passage from the Important Japanese Collection
2026年5月30日(土) 12:00~ 会場:ヒルサイドフォーラム(東京・代官山)
【お問合せ先】SBIアートオークション株式会社
〒135-0063 東京都江東区有明3-6-1 TFTビル東館6F
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