会場: SBIアートオークション(代官山ヒルサイドフォーラム)
セール: MODERN AND CONTEMPORARY ART
日時: 2020年2月1日(土曜日)13:00~
落札総額:577,530,000円(落札手数料含む)
落札率:89.2%
作品数:436点(落札389点、 不落札47点)
今回は2月1日(土)に開催されたSBIアートオークションのオークションについてレポートする。
今回のセールでは、国内外作家193名(多作家出品は1名でカウント)、400作品以上がセールにかけられた。草間彌生、奈良美智などの国際的に活躍するアーティストの他、KYNE、井田幸昌、マサキといった最近のオークションにて、高値で落札されている若手作家の作品も出品された。
出来高は、落札総額5億7753万000円(落札手数料含む)、落札率は89.2%と高い水準であった。
最高額で落札されたのは、草間彌生の代表モチーフが描かれたアクリル・キャンバスの作品「南瓜」で、落札予想価格4000~7000万円のところ、7,245万円(落札手数料含む)で落札された。
次いではマサキのアクリル・キャンバス作品の「Nafea Faa Ipoipo(When Will You Marry?)Ⅱ」で
落札予想価格500万~800万のところ、落札予想価格上限を大幅に上回る1,667万5千円で落札された。マサキは鼻血を出したスマイルマークや目が特徴的なピカソやマティスなどの名画コピーで知られる。今後も価格が上昇していくか注目したいアーティストだ。
さて今回は、フランス人ストリートアーティストのインベーダーに注目したい。インベーダーは70~80年代のレトロゲームを連想させるピクセルアートが特徴だ。作品の多くはビデオゲームのキャラクターで、都市に展示された作品を「侵略」と称して記録化している。東京の街中にも作品があるので、興味のある方はどこにあるのか探しに行ってはどうだろか。
本セールでは、シルクスクリーンの版画作品6点、ミクロモザイクタイルのマルチプルオブジェ作品が1点、刺繍バッジの無限定マルチプル作品1点の合計8点が出品された。後者のマルチプル作品2点は不落札であったが、シルクスクリーンの作品はすべて、落札予想価格上限に対し144%~241%の高額での落札結果となった。
Lot No. 93: 「Sea of Smile」(シルクスクリーン、49.4 × 34.5 cm)落札予想価格30万 – 50万/落札価格72万4,500円(144%)、Lot No. 95: 「Hollyweed (Brown pot)」(シルクスクリーン、54.8 × 41.5 cm)落札予想価格20万 – 30万/落札価格72万4,500円(241%)など。
インベーダーのマルチプル作品(シルクスクリーンとタイルのマルチプル作品)を抽出分析したACF美術品パフォーマンス指標を見てみると、2016年から2020年2月にかけての落札価格の平均は、2016年は予想落札価格下限を若干下回るが、その後は予想落札価格上限を大幅に上回り、右肩上がりに推移している。
インベーダーの作品の価格がバンクシー、KAWSに並んでいくのか今後も注目したい。
次回のSBIアートオークション開催予定:未定
【お問い合わせ先】
SBIアートオークション株式会社
〒135-0063 東京都江東区有明3-6-11 TFTビル東館7F
TEL:03-3527-6692 FAX:03-3529-0777
E-mail:artauction@sbigroup.co.jp