会場: Shinwa Auction
セール: 近代美術/近代美術PartⅡ
日時: 平成31年1月26日(土曜日) 15:00~
落札総額: 264,945,000円(落札手数料含まず)
落札率: 87.54%
作品数: 落札253点、不落札36点
今回は、猫のモチーフが人気で、2017年12月から2018年3月にかけて東京国立近代美術館で開催された「没後40年 熊谷守一 生きるよろこび」展でも大々的に紹介された熊谷守一の作品を紹介する。
Shinwa Auctionの特徴としては国内外のすべてのジャンルの作品が出品されているが、特に日本画、洋画については力を入れており、良質な作品が多数出品されているオークションハウスである。
熊谷守一(1880-1977)は、生涯金儲けや商売などに縁がなく、生き物や植物、何気ない身のまわりの生命のある身近なものを見つめて描き続けた画家で、画壇の仙人とも呼ばれた。
作風は、モチーフを極限にまで単純化した「熊谷様式」、明確な輪郭線により知られている。
今回のセールに出品された熊谷の油彩作品「ひまわり」は、くっきりと描かれた輪郭線でかたどられ、大胆に単純化された3輪の生き生きとしたひまわりのモチーフの、作家の典型的な特徴が見てとれる良品である。
落札予想価格は、1,000万円~1,800万円と設定され、中値に近い1,300万円で落札された。
最近5年間の熊谷守一の油彩作品の指標を見てみると、多くの日本洋画の作家銘柄の作品が下落傾向にある中で、時価ベースでも上昇トレンドが見られる。また、パフォーマンス指標を参照しても、落札価格が落札予想価格上限を超えることもあり、日本の美術品市場での熊谷銘柄の人気度の強さがうかがい知れる。
Shinwa Auctionの近代美術/近代美術PartⅡ 次回は3月23日 土曜日の開催予定となります。
Shinwa Auction HP https://www.shinwa-auction.com/