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オークションレポート

2018.06.27
【5/17】マレットジャパン アートオークション

会場:   マレットジャパン(マレットジャパン オークションハウス)
セール:  SALE 2018.5.17
日時:   平成30年5月17日(木曜日)15:00~

落札総額:  178,925,000円(手数料含まず)
落札率:    71.6%
作品数:    落札164点、不落札65点

今回は5月17日(木)に開催されたマレットジャパンのアートオークションについてレポートする。マレットジャパンは主に国内外の近現代アートを取り扱うオークションハウスである。

今回は国内作家作品123点、海外作家作品106点 合計229点がセールにかけられその内訳は 絵画作品(油彩・水彩)94点、版画作品(写真含)115点、立体彫刻その他が20点となっている。

出来高は落札総額1億7892万5千円(落札手数料含まず)、落札率70.3%であり今年3月に同会場にて行われた前回のオークションと比較すると出品数で46点減少しているものの、落札総額ではおよそ5700万円上回っている。

マレットジャパンの特徴としては近現代の中堅作家作品にフォーカスをあて、まとまった点数で出品されることが多い。前回と今回においては津高和一、田淵安一や間部マナブ、堂本尚郎、そして特集として前述の作家以外にも1950年代に制作された総勢15作家の作品がセールにかけられていた。

1950年代前後に派生した戦後の現代美術は60年ほどの歴史の中、二次市場で評価されてこなかった。しかし草間彌生、奈良美智、村上隆などが海外で脚光を浴びマーケットを形成してきた中でその他現代美術作家についてもマーケットが形成されつつある。つまり戦後現代美術全体の再評価、底上げである。
その中で今回のマレットジャパンのセールで目を引いたのが間部マナブである。水彩画1点、油彩画7点が出品され全ての作品が落札、そのうち半数の4点が落札予想価格上限を超えて落札されていた。この傾向が続いていくのか今後も注目をしていきたい。
また1950年代作品特集の中では中国の作家 趙 無極【Zao Wou-ki】(※フランスに帰化)の1956年に制作された2号(24cm×19cm)油彩作品も市場予想より高値で落札された。落札予想価格は500万円-700万円ということだったが中国、台湾、香港からの電話による入札が多く入り競りが白熱。落札予想価格下限のおよそ5倍の2400万円で落札された。昨今の国内オークション会場では中国人作家の作品が中国、台湾、香港から入札が多く入り、予想を超えて高値が付く傾向がみられ、今回もその流れと同様の競りとなった。

海外で白熱している海外作家の作品価格の伸びも見逃せない。日本の美術品市場における海外作家のマーケットで最も堅調な動きを見せているのがアメリカの代表的なポップアーティストであるアンディー・ウォーホルの作品である。今回のセールではシルクスクリーン版画作品7点がセールにかけられた。アンディー・ウォーホルの作品は没後30年を経過しても今なお国内外のオークションで人気を博しており、今回セールにかけられた代表的なモチーフの作品、1969年制作の「キャンベルスープⅡ」のシルクスクリーン版画作品では、落札予想価格200万円-300万円のところ330万円で落札。同じく1964年制作のシルクスクリーン版画作品「フラワー」が100万円ー150万円のところ220万円で落札。1975年制作「ミックジャガー」も300万円ー400万円の落札予想価格のところ540万円、1981年制作の「スーパーマン」も1000万円ー1500万円の落札予想価格に対し1850万円で落札された。今回出品された7点の版画作品すべてが落札予想価格上限を超えての落札となり、変わらぬウォーホルの人気をうかがわせた。

次回のマレットオークションは2018年7月19日 15時~マレットジャパンオークションはウスでの開催を予定しております。
※開催日時は事前の告知なしに変更になる場合がございます。
【お問い合わせ先】
株式会社マレットジャパン
〒135-0016東京都江東区東陽3-22-6 東陽町AXISビル1F
TEL:03-5635-1777  FAX:03-5635-1778  E-mail:info@mallet.co.jp

 

ACF美術品パフォーマンス指標(アンディ・ウォーホルCSⅡ)20180606

 

ACF美術品時価指数(アンディ・ウォーホル CSⅡ)20180620

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